みねらるのひとりごと

ふと頭に浮かんでぐるぐるしたことを書いています

東京

 

新海誠が描く東京が好きだ。

 

自由、希望、煌めき、憧れと

現実、排他性、不寛容、冷酷さが交差する街、東京。

最近は色んな人が東京を描きたがる、そんなふうに感じる。

 

***

 

人生のうちの約半分を東京で過ごしている私が、この街の特別さに初めて気づいたのは、きっとplentyの「東京」を聞いた時だ。

 

https://youtu.be/sHEpoD95edw

 

他の人が口にするほどヒドイ所でもなくて

自分自身が思ってたほど素晴らしい所でもなくて

大衆文化 作為があった

計算だった イヤになった

矢印の方へ 従っとくか

イスとりゲーム ボクは残れなそうだ

 

 

衝撃を受けた。

plentyは2年前の9月に既に解散してしまったが、後にも先にもこんな歌を作れるのは彼らしかいないと思っている。

彼らにとっての東京はどんな街だったのだろう。茨城から夢と希望を鞄にしまい上京した彼らは、東京に何を思ったのだろう。

 

みんなが温かいわけではなく、流れに乗ってばかりで、焦っていて、お互いから目を逸らしているような狡猾さを感じたのではないか。

 

モノが溢れていても、ヒトが溢れていても、何かが足りない。

 

そんな気持ちがとめどなく伝わってきて、聞く度に私も押しつぶされそうになる。

だがそれが心地いい(ドM)。

 

***

 

先月、Amazonプライムで「東京女子図鑑」を見た。

1週間ほど鬱になった。

全人類に見ることをオススメしたいのだが、この作品もまた、タイトルにもあるように東京を舞台にした話だ。

 

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秋田生まれ秋田育ちの女の子が主人公で、大学卒業を機に長くから憧れていた上京を果たす。

 

彼女のキャリアや恋愛観の移り変わりとともに、彼女が暮らす街も変化していくのがとても面白い。

 

そして二十歳の女の子が見ると確実に鬱になる。これだけは言える。

 

ここからネタバレになってしまうのだが、主人公の恋愛は決して理想通りに進んだとは言えない。

背伸びして失敗したり、振り回されたり妥協したりと、波乱の連続だ。

 

まず彼女は上京したての20代に、下町の三軒茶屋で出会った、近所の優しい男と付き合い始める。交際は派手なものではなかったが順調で、二人は1LDKのアパートで幸せに暮らしていた。だが、上昇志向の高かった彼女は下町の男では満足出来ず、彼に別れを告げる。自分は''いい''女になる。だからそれに相応しい''いい''男と付き合いたい、そう思っていた。そして、より''いい''男を探し、恵比寿の三高(高学歴、高収入、高身長)のエリートをターゲットにし、新たな恋愛を始める。

 

 

………

 

いやめっっっっちゃ共感しかないよ?ここ?

若い20代のOLがね?そんな優しさしかない男で妥協してられっか!!

 

っていう気持ちよ!主人公は!!

 

いやSo am Iだわ!!!

 

…と思いながら見ていた。

 

最終的に主人公は様々な経験をし、失敗した挙句、小さな幸せこそが1番大切だったと気づく。三茶でたこ焼きを半分こして食べさせ合うような小さな幸せこそが人生に必要なものだったのだと。

 

 

いやしんど。

 

しんどすぎる。

 

無理無理無理無理。

 

いい男ってなんだろ…

 

 

ということが何度も起き、着実に心が抉られていく。

だがそれが心地いい(ドM)。

 

***

 

新海誠の描く東京は本当に綺麗だ。

 

人だらけの新宿、見上げるほどに高いビル、走る総武線、煌めく夜の街。

 

どれをとっても繊細な描写がされていて、観客を映画の世界へと一瞬で引きずり込んでしまう。

 

『天気の子』の舞台も東京で、憧れと希望を胸に東京へと家出して来た少年が主人公だ。

 

『天気の子』の感想はまた別の記事で書きたいと思うので割愛するが、ここで純粋に疑問に思うのは、これを見た人は東京という街にどのような感情を持ったのだろう、ということだ。

 

東京に住んでいる人、地方に住んでいる人。それぞれの感じ方は違うだろう。

 

 

今は地方に住んでいて、いつか原宿のクレープを食べたいと思っている女子高生。

 

東京で活動するアイドルのライブに通いたい転勤の多いサラリーマン。

 

都会で生まれ育ち、自然の中で遊んだことのない高校生。

 

親元を離れて東京で一人暮らしを始めた大学生。

 

高い家賃に苦しむ社会人三年目。

 

みんながみんな、東京に何かしらの想いを抱いて生きている。

 

私はそうだな…

実家暮しで家賃も払ってないし、中学から東京で暮らしていて物価の高さを実感したこともないので、経済的な辛さは分からない。

 

モノとコトで溢れていてとても便利で刺激的だと思う。電車でどこへでも行ける。満員電車は辛いけど。

 

人の多さに辟易してその無関心さに慣れてしまった中で、時々感じることの出来る人の優しさを美しいと思ったり。

 

全てが嫌になった時に周りの幸せそうな人を見て勝手に羨んで、憎んで、そんな自分がさらに嫌になったり。

 

部活終わりにアイスを食べながら歩く高校生や、手を繋いで商店街を歩くカップル、渋谷のスクランブル交差点ではしゃいでいる外国人をみてなんとなく幸せを感じたり。

 

色んなものが転がっている。広がっている。

 

きっと私の東京観も年月を経るうちに移ろうのだろう。

 

でも今はこの街が好きだ。

 

 

ねえ、君は何を思う?

 

 

ー東京ー